ディープダンジョンのディープな質問を連発!
出張プロデューサーレターLIVE in E3にて、2016年7月中旬リリース予定のパッチ3.35で追加される“ディープダンジョン 死者の宮殿”の詳細が発表。放送内で吉田氏は、実機映像を交えながらこの新コンテンツを解説したが、最終的に獲得できる武器の強さなど、いまだいくつかの疑問が残されている。そこで、今回のメディア合同インタビューで、そうした謎を吉田氏に質問。『ファイナルファンタジーXIV』(以下、『FFXIV』)の次期アップデートの目玉となる要素の秘密をお聞きすることにした。
ほかにも、E3 2016におけるプロモーションの成果や、先月公開されたばかりのパッチ3.3に関する質問についても吉田氏は真正面から答えてくれている。こちらもあますことなく掲載するので、逃さずご覧いただきたい。
なお本インタビューは、読みやすさを確保するために若干の編集を行っている。このため、吉田氏の実際の発言とは異なる部分が存在することをあらかじめご了承願いたい。
スプリントを活用しつつエリア内を探索することに
──パッチ3.35で、ディープダンジョン 死者の宮殿(以下、ディープダンジョン)以外で注目すべき要素はどの部分ですか?
吉田直樹氏(以下、吉田) う~ん、ほかはとくにないです(笑)。
──(笑)。ディープダンジョン一本ということですか。
吉田 もちろん、ザ・フィーストのセカンドシーズンを始めていくので、それに向けていくつか調整を入れます。ほかにも、フロントライン“砕氷戦”の調整などもありますが、コンテンツとして大きいものはディープダンジョンなので、そこがすべてと言っても過言ではないです。ディープダンジョン“死者の宮殿”は、パッチ3.3で同時リリースも可能だったのですが、遊ぶものが多すぎても結局分散してしまいます。ですのでギリギリまで調整を行い、パッチ3.35でディープダンジョンを公開、というかたちになりました。
──ディープダンジョンは今後200階まで追加されて、ランキングも行われるとのことでしたが、200階到達のアチーブメントや報酬などは予定されていますか?
吉田 ランキングそのものに報酬はなく、完全にやり込みです。誰がどこまでスコアを稼いだのかを競ってもらおうと思っています。200階到達の報酬についてはアチーブメントと、あまり強さに関係のない報酬を用意してあります。
──50階までの報酬は光輝く武器とのことですが、そこから先の報酬はどうなりますか?
吉田 100階と200階にはそれぞれ到達用の報酬ですね。
──輝く武器がもっと光るようなイメージですか?
吉田 武器とかではなく、どちらかといえば自慢要素に近いものです。
──性能でもないと。
吉田 性能ではありません。
──50階到達で得られる武器のアイテムレベルはどれくらいですか?
吉田 けっこう使えるのではないでしょうか。ディープダンジョン自体はかなりカジュアルなコンテンツなので、さほど難しくはないです。パッチ3.4でまたアイテムレベルの全体上昇があるので、パッチ3.35ではかなり強いほうの武器になると思います。
──とはいえ最強ではない?
吉田 最強ではないですね。最強は機工城アレキサンダー零式:律動編(以下、零式:律動編)4層突破の武器にしてあるので、そこまでにはなりません。ですが、アニマウェポンストーリーもやらないし、伝承武器をメインジョブに投入してしまったという人には、サブとしてかなり使えるのではないかと思います。
──特徴としては、光っていることが一番ですか?
吉田 それが一番です。特殊なプロパティなども、とくに付いてないです。
──光る武器の正式名称は何と言うのですか?
吉田 “魔器装備”が正式名称です。エーテルをまとっており、それを強化して死者の宮殿の中で強さを発揮していくという設定です。
──コンテンツの報酬は基本的に武器だけでしょうか?
吉田 そうです。
──ダンジョン内ではキャラクターのレベルが1からスタートするそうですが、何層くらいでレベル60に到達できますか?
吉田 40階に到達するくらいでレベル60になっているはずです。逆にそこまでにレベル60になっていないのであれば、途中の敵を無視しすぎているような気がします。フロアに潜む敵をある程度倒せばゲートがアクティブになるので、その時点でそこに4人で乗ってしまえばつぎのフロアへ行けます。とは言っても、フロア全体の敵を全滅させ、しらみつぶしにしなければいけないわけではないです。序盤はあまり経験値を意識しなくてもよい程度にはしてあります。
──ダンジョン内で獲得した経験値は、実際には加算されないのですか?
吉田 外へ出たときに、ダンジョン内で稼いだ経験値は割り戻されます。ですので経験値も報酬かもしれないですね。ディープダンジョンにはフリートライアル中でも入れるので、レベリング向けコンテンツとしても使ってもらえると思います。
──ディープダンジョン内で、攻略した階層の状況をセーブしたまま抜けることはできるのですか?
吉田 10フロアごとにセーブして外へ脱出可能です。
──ディープダンジョンは、今後50階ごとのアップデートが3回に分けて行われるのですか?
吉田 つぎのアップデートで200階まで一気に実装されます。
──50階のつぎが200階ですか?
吉田 はい。
──それはどうしてですか?
吉田 やりこみ要素ですので、とくに分ける必要がないからです。
──50階のつぎは100階で、そのつぎは150階から200階かなと思っていました(笑)。
吉田 やり込み要素ですから、フロアは深いほうが面白いと思います。
──つまり2回の実装で終了するわけですね。
吉田 はい。ただディープダンジョンというコンテンツのシリーズは続けるつもりなので、拡張パッケージ側にも同名の新しいカテゴリーの遊びを入れていく予定です。
──そこでたとえば300階が追加される?
吉田 いいえ、ディープダンジョンという遊びの別シリーズが始まるというイメージです。これまで8人向けレイドダンジョンとして零式:律動編とそのノーマルがあって、それとは別に24人参加型のタイプも存在します。そこにディープダンジョンという新たなバトルコンテンツのタイプがひとつ増えると思っていただければと。
──50階に到達するまでに、どれくらいの時間を要しますか?
吉田 地下1階から50階まで通しプレイして2時間半くらいではないかなと思います。ひとつのセーブポイントまでのあいだを、インスタンスダンジョンをひとつ攻略するくらい(の所要時間)にしてあります。10階まで到達したらセーブして一度外に出て、ほかのコンテンツを遊びながら(後日)また続きをプレイしよう……そういうふうに楽しんでもらってもかまいません。また、退出することにペナルティは設けていません。
──強化を終えた武器を持って、また中に入れるのですか?
吉田 強化の状態も10階ごとにセーブされますので、どんどん強くなっていきます。“魔器装備”を強化して特定以上まで鍛えたものをダンジョンの外にいるNPCに渡すと、“現実化”して戻してくれるという流れなので、それを行ってしまうとまた鍛え直しになります。
──手に入れた武器を誰かに渡して、みたいな感じなのですね。
吉田 コンテンツ内で武器をある程度以上まで強化したうえで、ダンジョンの外にいる幻術士にそれを“現実化”してもらう儀式が必要になります。その際はクリア時のジョブに関係なく、好きなジョブのウェポンに変えてもらえます。
──途中でセーブできるのであれば、たとえばパーティで10階まで行って、つぎはひとりで11階以降の攻略に挑むことも可能なのですか?
吉田 たとえば4人で挑んだ場合、セーブデータに記録されているのはその4人での冒険なので、続きをやりたい場合はそのメンバーで行ってください。ただしセーブスロットはふたつあるので、片方をソロ……。ソロというよりもソロマッチングでプレイしたい場合は、そちら向けのセーブデータとして使ってもらえればと。双方のセーブスロットで共通なのは、武器と防具の強化値だけです。進行度だけが保存されているスロットがふたつあるという考えかたです。
──ディープダンジョンは構造がランダムで生成されるのがポイントですが、これはどういう仕組みなのでしょう? たとえば内部的に構造が100パターンくらい用意されているのですか?
吉田 そういうのではありません。当初『不思議のダンジョン』と同じアルゴリズムを採用しようと思ったのですが、『FFXIV』は出入り口の判定がサーバークライアント側で行われるため、繋ぎの部分においてそれが難しいことがわかりました。そこで、そこからヒントを得てオリジナルのアルゴリズムを制作。繋ぎのパターンがデータベースに存在しているので、それを使ってランダムに作っていった感じです。
──今回のデモ映像では部屋が4~5つでしたが、フロアを進んでいくにつれてこれがどれくらいまで増えていくのですか?
吉田 たとえば40~50階の段階では、最大で8部屋くらいです。1~10階まではお試しのような感じになっているので、だいたい4部屋くらいで構成されています。
──部屋1ブロックの広さはどれくらいですか?
吉田 10メートル×10メートルくらい……20メートルの部屋もあります。
──インスタンスダンジョンのボス部屋くらいの広さですか?
吉田 あれよりも少し狭いです。『FFXIV』のボスエリアの広さは40メートル×40メートルをレギュレーションとしているので、それよりは狭いです。
──ガンガン進めていけそうです。
吉田 はい。バトル中でなければTPも自然回復するので、スプリントもどんどん使っていけます。その部分も、いままでのコンテンツと遊びかたが違います。TPを節約していると展開が間延びするので、トラップに気をつけつつスプリントしてください。
──スプリント使用禁止のフロアもあるようですが、それ以外の制約にはどのようなものが?
吉田 アイテムが使えないなど、複数ありますね。
──武器が使えないとかもありますか?
吉田 それはさすがにないです(笑)。そうした制約もランダムで発生するので、必ずこのフロアではこれが出現、というわけではありません。
──全部で何パターンくらいあるのですか?
吉田 フロアトラップは結構ありますよ。マイナスだけでなく、プラスの要素もありますのでハプニングとしてお楽しみください。
──たとえばそのフロア内の戦いが劇的に変わるようなアイテムなどはありますか?
吉田 やはりモンスター変身ですかね。マンティコアに変身すると、すべての敵が一撃で倒せるようになります。ただ、ワンパンチで殴りながら前に出すぎると、大型地雷の罠を踏んでHPが激減したところに……というパターンもあったりします(笑)。
──手に入るアイテムの種類も完全に運ですか?
吉田 はい。運です。